2014年1月18日土曜日

宇宙戦艦ヤマト2199考Ⅰ


「宇宙戦艦ヤマト2199 考」

                    

1.     はじめに ~夢の中~

子供の頃から真剣に恋したり、感動したり、怒ったり、ワクワクするなどいろんな感情にどっぷりとひたって生きてきました。

 それは現実の世界とは一味違ってもっと色濃く情感豊かな映画・漫画・小説という虚構の世界だったのですが、ローマの休日、オレゴン魂、007、ゴッドファザー、荒鷲の要塞、ワイルドギース、サンダーバード、ルパン三世、傭兵たちの挽歌、ゾンビハンター、銀河鉄道の夜、長いお別れetc.今もって無茶苦茶?です。

 そんな中、ビデオすらない大昔「宇宙戦艦ヤマト」も自分の目に焼き付けるように夢中になって見ていました。


 この稿を書くにあたり、「宇宙戦艦ヤマト2199」を見てあらためて感じたのは、上質なエンターティメントを備え極上の面白さを提供してくれる第一級のSFアニメーションとして「再び」輝いているということです。

物語冒頭、駆逐艦ゆきかぜが、敵艦隊索敵の役割で強大な敵に対して繊細な艦隊運用を行っている緊張感がコチラへ伝わるところが素晴らしい。この冒頭の緻密さだけで物語に対する期待感が増します。


「再び」としたのは、数十年前にそれまでのSFアニメーションに地殻変動をもたらした旧ヤマトシリーズを大幅に上回る脚本の面白さ、演出の妙、SF設定、CGを含めた作画レベルの向上、劇中効果音や主題歌、さらに魅力を増したキャラクターたちがおのれの心情を吐露するさまなど強く惹きつけられました。


 さらに、この物語には「危機への対処」「信念」「戦略と戦術」「明晰」「愛・情と理・魂を繋ぐもの」など非常に優れた識見や要素が宝石のように散りばめられています。


 今回この「考」では、このヤマト2199の根底にある要素を読み解く試みを行い観る人の心のあり方までイノベーションしてくれる5種のテーマに2199の各種エピソードを織り交ぜ述べてまいり、最後、これらをもとに次回完全新作映画に対し「提言」を行います。

畢竟申し上げたいことは、この物語に今もって夢中ということであります。

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